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管球王国 Vol.99 2021年 WINTER

販売価格 ¥ 2,970 税込
[ 27 ポイント進呈 ]

■発売日:2021年1月28日
■雑誌コード:67970-01
■ISBN:9784880734552


99号の特集企画は「スタンダードモデルの魅力=最新アンプ16機種を試聴」です。管球式アンプ・ブランドの個性がストレートに表れるスタンダードモデルを集めて試聴します。様々な出力管種/回路構成のアンプで、個性豊かな管球式アンプの音の魅力をリポートします。

ヴィンテージ企画は「WE555ドライバーと組むトゥイーター選び=新旧14機種を試聴」です。ウェスタン・エレクトリックを代表するドライバーユニットのひとつWE555を中心とする2ウェイ・システムに組み合わせて、現代の音源にも対応するワイドレンジ再生を実現するトゥイーターを新旧14機種の試聴で探ります。

実験工房「EL34/KTシリーズ出力管 新旧23種の聴き比べ」では、異なる規格の多極管をそのまま差し替えて鳴らせるアンプで現行/ヴィンテージの多極管を聴き比べます。今号はEL34/6CA7とKT88からKT150までKTシリーズ真空管の試聴です。

熟達した設計者によるアンプ製作を回路図とともに展開する「マイ・ハンディクラフト」はサークロトロン回路を採用するEL34プッシュプルアンプ、トーンコントロール搭載の超小型プリアンプ、NutubeとFETプッシュプル出力段の組合せによるハイブリッドアンプが登場します。

実践ラボラトリー「フルレンジユニットをDIY箱で愉しむ=16cmユニット編」では簡単な工作で作れる紙製の円筒型エンクロージュアに、ホーム用/カーオーディオ用の16cm口径ユニットを収めて豊かな音を引き出します。

今号も経験豊かな本格派のオーディオファン必読の企画が満載です。


CONTENTS
スタンダードモデルの魅力
最新アンプ16機種を試聴

テスター=高津 修/吉田伊織

メーカーの設計思想が色濃く表れるスタンダードモデルを試聴します。インテグレーテッドアンプ、パワーアンプを交え、直熱管と多極管のシングルからプッシュプルと個性豊かなモデルの試聴で、真空管アンプならではの奥深い音の世界をリポートします。

[試聴アンプ]
◎インテグレーテッドアンプ
トライオードTRV88SER、サンバレーJB320LM、サン・オーディオSV-PM200、ラックスマンLX380、ウエスギU・BROS660、オクターブV40SE、レーベンCS600X、オーディオ・ノートOverture PM2
◎パワーアンプ
ソフトンModel7、アムトランスTU8200R-TK、三栄電波Allargando E550SS-STD II、カトレアTHE MASTER、エアータイトATM1S、マッキントッシュMC275VI、オーロラサウンドPADA-EL34、フェーズメーションMA1500

【記事の訂正とお詫びについて】
本誌99号39頁に掲載のパワーアンプ、オーディオ・ノートOverture PM2の仕様表記に誤りがありました。「入力インピーダンス:100kΩ」ではなく、正しくは「入力インピーダンス:50kΩ」です。ここに訂正してメーカー関係各位、ならびに読者の皆さまにお詫びいたします。



WE555ドライバーと組むトゥイーター選び 新旧14機種を試聴
テスター=土井雄三/新 忠篤/杉井真人
ウェスタン・エレクトリックWE555ドライバーを中心とするスピーカーシステムに組み合わせて、現代の音源に対応する広帯域化を実現できるトゥイーターを、現行/ヴィンテージ製品で探ります。WE555+KS12024ホーン+アルテックN800Dネットワーク+ジェンセンB15X励磁型ウーファー+アルテックH825エンクロージュアの2ウェイシステムにトゥイーターを追加して、より良い音を追求します。プリアンプ=アルテック1567A、パワーアンプ=WE143Aの組合せで鳴らします。

[試聴トゥイーター]
エレクトロヴォイスT35(8Ω)/T35(16Ω)、アルテック3000A/3000H、ジェンセンQ/Q8P、JBL 075/2405、ナショナルEAS-5HH45、パイオニアPT-R7、フォステクスT500A MkIII、G.I.P.ラボラトリーGIP TW38/GIP597A、ミューオンTS001 ExcellentII/TS002 ExcellentII



実験工房「EL34/KTシリーズ出力管 新旧23種の聴き比べ」
(EL34/6CA7/KT77/KT88/KT90/KT120/KT150)

テスター=新 忠篤/杉井真人/児玉眞一郎
真空管解説=岡田 章
無調整で多種の多極管に対応するシングルアンプ、エレキットTU8800アムトランス仕様ルンダールヴァージョンで現行/ヴィンテージの5極管、ビーム管を聴き比べます。今号はEL34/6CA7とKT88からKT150までKTシリーズの新旧23種の聴き比べです。透明性と透過性に優れたスウェーデン・ルンダール製出力トランスを搭載する特別仕様の試聴アンプで、真空管の音の個性をリポートします。岡田 章氏による「EL34/6CA7、KT77~KT150の歴史と特徴」詳細解説もお届けします。

[試聴真空管]
【EL34/6CA7】
◎現行管=JJエレクトロニックEL34、JJエレクトロニックE34L Blue、エレクトロ・ハーモニックスEL34EH、スヴェトラーナ(Sロゴ)EL34、ゴールデンドラゴンEL34/6CA7、PM EL34/6CA7、タングソルEL34B、ムラードEL34、プスヴァンEL34PH、JJエレクトロニック6CA7、エレクトロ・ハーモニックス6CA7EH
◎ヴィンテージ管=テレフンケンEL34、松下電器産業6CA7
【KTシリーズ】
◎現行管=JJエレクトロニックKT77、GenalexゴールドライオンKT77、エレクトロ・ハーモニックスKT88EH、スヴェトラーナ(Sロゴ)KT88、JJエレクトロニックKT88、GenalexゴールドライオンKT88、ゴールデンドラゴンKT88R、エレクトロ・ハーモニックスKT90EH、タングソルKT120、タングソルKT150



マイ・ハンディクラフト
『管球王国』筆者が熟達した設計による新作・管球式アンプを発表します。回路図、パーツリストとともに回路の詳細と製作過程を解説し、完成したアンプの試聴室でのインプレッションを交えて紹介します。
藤原伸夫
◎EL34プッシュプル・モノーラルパワーアンプTAP105の製作

上杉研究所の創業50周年を記念して製作された、サークロトロン回路によるEL34プッシュプル・モノーラルアンプです。電源トランスと、インピーダンス整合のみを行ない合理的に設計できる出力トランスは橋本電気製の特注品。出力段はAB級動作で出力70Wです。冴えた描写力を持ち、色彩も鮮やかな堂々の音像をストレートに描きます。


是枝重治
◎トーンコントロール搭載・超小型プリアンプFascination99の製作

97号発表の松下電器製ビーム5極管50C5プッシュプル・パワーアンプとのマッチングが考えられた超小型プリアンプです。0.8mm厚ステンレスによるシャーシは瀟洒な鏡面仕上げ。高域/低域が独立のトーンコントロールを装備。50C5パワーアンプとのペアは倍音が華麗に浮遊するような粒立ちのよい音を聴かせます。


久芳寛和
◎Nutube+半導体ハイブリッド型パワーアンプHPA02の製作

コルグNutubeによる前段増幅部とネルソン・パス氏の回路との組合せで「真空管アンプの音」を目指したハイブリッド型アンプです。出力段はFETプッシュプルで出力11W。ドライバートランスは高品位なスウェーデン・ルンダール製です。タカチ製シャーシを使って稠密に組み上げ、高域が艶やかに響く自然で開放的な表現を聴かせます。



実践ラボラトリー「フルレンジユニットをDIY箱で愉しむ=16cmユニット編」
新 忠篤/久芳寛和/児玉眞一郎
手軽に工作できる紙製の円筒型エンクロージュアに16cm口径ユニット10種を装着して、響きの豊かな音を引き出します。前号の10cmユニットに続く第2回目の実践企画で、ホーム用/カーオーディオ用のフルレンジ/2ウェイ同軸ユニットから選び、ユニットの個性を引き出して自然な鳴り方で音楽に浸れる音を作ります。

[試聴ユニット]
アルパインSTE-G170C、アルパインX170C、ケンウッドKFC-RS174、パイオニアTS-C1730、フォステクスFF165WK、フォステクスFE166NV、マークオーディオCHR120、マークオーディオAlpair 11MS Gold、モレルMAXIMO ULTRA 602 COAX、モレルVIRTUS NANO INTEGRA CARBON 602



「自作派大集合」から20年――真空管アンプ製作の深化
久保田純一×新 忠篤
2000年夏号の17号の連載企画「管球アンプ自作派大集合」に登場したのが、当時、大学生だった読者の久保田純一氏です。自作アンプを携えて本誌試聴室でクラフトの愉しさを新 忠篤氏と語り合いました。それから20年。アンプ製作とオーディオ生活がどのように深まったか。現在、Youtubeでアンプクラフトの情報を発信するなど熱心な取り組みを続ける久保田氏の自宅オーディオルームを新氏が訪問しました。



2021冬の注目新製品試聴
テスター=傅 信幸/三浦孝仁/吉田伊織
この冬に登場する話題のニューモデルを試聴して特徴と音質を検証します。今号は注目の管球式アンプのほかカートリッジやアナログ再生の追加アイテムが充実です。



「クラングフィルムの歴史とドイツの名機たち」小林正信
「ビオノア」と「コアキシャル」

今号は「ビオノア(KL-L438)」と「コアキシャル(KL-L312)」の解説です。バッフル板を含めた全体の高さは185cm、横幅が250cmと大型のスピーカーシステム「ビオノア」は1953年に登場。2ウェイ・オールホーン構成で、ウーファー部は14インチ・ユニット2基とフロントロードホーンの組合せ。豊かな低音を聴かせてドイツの愛好家に支持されています。日本で「鉄仮面」の愛称で親しまれる同軸ユニットの「コアキシャル」はクラングフィルム時代から3基搭載の集合スピーカーが作られ、シーメンス時代以後のフェライト磁石版は日本国内にも多数が現存します。


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