時代に合わせたイコライザーカーブを設定できるモノ版フォノEQ。

●コンセプト
　オーロラサウンドEQ100は、古い時代のSPレコードやモノーラルLPレコードの最適な再生に照準を合わせた半導体式のモノーラル再生用フォノイコライザーです。低域補正のターンオーバーと高域補正のロールオフが切り替えられ、ステレオLPレコードの標準であるRIAAカーブに統一以前の時代のイコライザーカーブに調整することで、往年のレコード本来の音を再生できます。ターンオーバー／ロールオフとも10種を独立で切り替えられ、RIAAカーブも含めた代表的なイコライザーカーブが設定できるほか、組合せによって100種の調整が可能です。MC／MM型カートリッジに対応し、さらにバリレラ（バリアブルリラクタンス）型や、そのバックマンタイプのカートリッジにも適切な負荷インピーダンスで対応します。ステレオ信号は内部でモノーラル合成されます。

●回路と使用パーツ
　回路は、低歪みオペアンプによるNF型ロールオフ、CR型ターンオーバー、ディスクリートの出力アンプ部で構成されています。MC型カートリッジはヘッドアンプで対応します。最高級オペアンプであるバーブラウンOPA627やリニアテクノロジーLT1028、アナログ回路最盛期の1980年代に生産されたNECと東芝製の半導体が使われ、ドイツWIMA製や国産ポリプロプレン型コンデンサー、トロイダル型電源トランスなど音質を吟味したパーツが採用されています。フロントパネルには大型のミューティングスイッチや、RIAAカーブとイコライザーカーブ可変の切替えスイッチを装備し、快適なアナログ再生にきめこまかく配慮されています。ターンオーバー切替えでは、DECCA ffrr／Columbia／RIAAカーブに低域上昇制限特性が盛り込まれ、正確な再生が追求されています。

●音質について
　本機は高品質なパーツの採用が活きた、S／N感に優れたサウンドが特徴です。詳細な調整機能を活用して、試聴では、イコライザーカーブが特定できない往年のモノーラルLPレコードでも心地よいサウンドが得られました。SPレコード再生、モノーラルレコード再生を深められるフォノイコライザーです。

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78回転SPからモノラルLPまで、そのイコライザ―カーブのこと、再生の仕方、購入の方法、手入れの仕方、アーティスト年表などを解説。EQ-100の使いこなしに役立つ小冊子をWEBでご覧いただけます。

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左上が大型のミュートスイッチです。中央が低域ターンオーバーと高域ロールオフの切替えノブで、いずれも10ポジションで切り替えられます。SPレコード用、モノーラルLP用の主要なイコライザーカーブとRIAAカーブが選択できるほか、組合せで100種の調整が可能です。右にイコライザーカーブ可変とRIAAカーブの切替えスイッチ、バリレラ（バリアブルリラクタンス）型（VR-1）／そのバックマンタイプ（VR-2）を含む入力切替えを装備します。


リアパネル。左からMC型、MM型/VR-1/VR-2の各RCAアンバランス入力端子、その右が1系統の出力端子です。右端に電源スイッチが配されます。ステレオカートリッジ使用時は内部でモノーラル合成され、ステレオ再生の場合はL／Rの2ch用に本機が2台必要となります。


内部は基板で構成され、パーツはブロック内で最短配線となるよう配置されます。左上が電源部のトロイダルトランス。コンデンサーはドイツWIMA製や国産ポリプロピレン型を使用しています。


底面にチルトスタンドを装備し、操作がしやすい仰角をつけた設置が可能です。

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